From : INてぐらる
人と生活している時、私たちアスペルガー症候群は曖昧な表現、言葉に悩まされます。
「これくらい」「その程度」「近いうちに」「早めに」など、曖昧な指示は常に起こります。
仕事であれ、学校であれ、家庭であれ、この曖昧な表現は起こります。
私自身も、今まで悩んできました。
今回は、あなたが曖昧な表現、発言に対してのどのような考え方を持ったらいいか?、どのようにあなたが対処するべきか?をお伝えします。
・あなたが「読み取る」必要はない
事実を率直に申し上げますと、曖昧というのはほとんどの場合、「悪」である事が多いのです。
個人的には、曖昧さが許されるのは小説、絵画などのアート作品での表現には、はっきりしない表現をする場合がいい時があります。
ですが、いつまでに作品を仕上げる、作品のテーマや構成が曖昧なものはないでしょう。
また仕事、ビジネスでは本来曖昧さは許されないものです。ホウレンソウ(報告・連絡・相談)や契約で、「これくらい」や「近いうちに」というのは許されるでしょうか?確実にトラブルを引き起こします。
もちろん、コミュニケーションにおいても曖昧さは、大きな悪影響をもたらすでしょう
しかし、多くの人は曖昧に物事を進めようとします。
これは、どういう事なのでしょう。
それは、多くの場合彼らはコミュニケーションをないがしろにしているのです。だから、彼らは自らの曖昧な発言で、自分の首をしめるのです。皮肉なことに彼らは「コミュニケーションが大事」と言っているにもかかわらず、様々な要因で曖昧さを生み出し、トラブルを引き起こすのです。
彼らの曖昧さを生み出す要因は、大きく分けて以下の3つです。
①知識・能力の不足
これは、単純に、発言者がきちんと推測できるほどの知識がない、又は推測するためのロジックを知らない、その能力がない時に曖昧さが生まれます。
もちろん、完全に物事をこなせる人はいないので、必ず不足しますが、その事実を曖昧にするのではなくはっきりと伝えることで、曖昧さはなくなると考えています。
②コミュニケーションでの甘え
アスペルガー症候群が苦しむ曖昧な指示の多くは、情報を伝える際の発言者の甘えにより発生します。彼らは自らの認識のみで「これくらいわかるだろう」という間違った推測をし、コミュニケーションをしているのです。
そして、これはその場しのぎで発言している場合にも、甘えが生じます。
③思い込み
甘えと似ているのですが、発言者が勝手に共通認識を持っていて、それを伝える時に「曖昧さ」が生じます。
曖昧な発言の中に出てくるあれ、やそれ、といった「代名詞」は、本来は簡略化して伝わる素晴らしいものなのですが、あくまでも聞き手に「その代名詞に対しての認識が、発言者と同じであること」が重要です。
つまり、発言者が「認識を持っているだろう」と勝手に思い込んで「曖昧に」しているのです。
いずれにせよ、曖昧な発言や指示はその発言者の責任であり、あなたが理解できないと悩む必要性もなく、罪悪感も感じる必要もないのです。彼らは怒るかもしれませんが、それは逆ギレなのです。
とはいえ、相手に「曖昧さを取り除け」といっても、なかなか難しいものです。こちらで対処した方が、簡単ではあります。
では、相手から曖昧さを取り除くにはどうすればいいのでしょうか?
・質問する!
その答えが、質問するということです。
簡単です。相手が曖昧なら、こちらから聞いてはっきりとさせるだけです。相手の口から相手の意思と認識を、はっきりとした言葉にさせるのです。
ここで罪悪感を感じる必要はないのです。むしろあなたは、曖昧さを取り除いたのですから
また、質問すると相手にスイッチが入る事があります。
どういうことか、相手ははっきりしたくても、閃いていないから、曖昧にしか表現できない事があります。
そこで、明確に質問する事で、相手にスイッチが入って、閃いて、はっきりと表現してくれる事があります。
これにはさらなるボーナスがあります。それは、相手に感謝されるという事です。
・曖昧なままで困るのは?
曖昧なままで困ることは、想像以上に多いです。
日常生活では、あなただけでなく発言した相手も困ります。
そして、仕事になれば取引先など多くの人を困らせることになります。
私たちは、曖昧ではなく事実や明確なことで行動するのです。
アスペルガー症候群の大きな活躍へ
INてぐらるでした。
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